2018福島の子ども保養プロジェクトinよしまキャンプ レポート
郡山駅に集合した28人の子どもたちは、東北新幹線やまびこ128号に乗り込み、元気に余島をめざしました。今年度も、過去によしまキャンプに参加した中高生がジュニアリーダーとして一緒に参加。移動グループごとに引率してくれる頼もしい存在です。東京駅を経由し、岡山駅に到着したのは14時半。新岡山港へ移動し、その後フェリー・渡船と乗り継ぎ、瀬戸内海に浮かぶ小さな無人島「余島」に到着しました。
余島では4グループに分かれて行動し、各グループにリーダー、中高生リーダーが付き、離島での24時間の共同生活がスタート。食事のあとは入浴、キャンプファイヤーで1日目を終了しました。
この日から、食堂入口に「目安箱」が用意され、子どもたちが疑問に思ったこと、キャンプの感想などを自由に記入・投函できるようになりました。内容は食事後に紹介し、各担当リーダーが回答するというもので、大人気コーナーの一つに。午前中に行われた海水浴では、あちこちで歓声が上がり、マットの上を走り切る「水上マット渡り切り競争」ではみんな大はしゃぎ!
この日は台風の影響で外遊びができず、屋内で楽しく話をしながら過ごしました。外では遊べませんでしたが、みんなで台風をやり過ごしたこと、またお友達とたくさん話ができたことで、仲間意識がグッと高まった様子。夕食は台風の影響で食堂の方が不在となりましたが、子どもたちで食器を運ぶなどのお手伝いをして、コープかがわさんから頂いた、香川県名産のうどんを食べました。みんなに大好評!
台風が過ぎ去って余島は晴天。午前はみんな海プログラムに参加しました。マット相撲やスイカ割りなどをして、目一杯海で遊びました。夕食はコープ委員さんが考えてくれたメニューで、子どもたちが調理に挑戦。みんなでおいしく食べました。夜はキャンプを締めくくるカウンシルファイヤー。このキャンプで勇気を出したことや感謝の気持ちなどを、子どもたちそれぞれの思いを、みんなの前で発表。涙や笑顔があふれる中、余島での最後の夜が過ぎていきました。
余島で最後の朝食後、船着き場近くのホールに全員が集合。ギターに合わせ、これまで歌ってきたキャンプソングを大きな声で歌いました。ここで寝食を共にしたリーダーたちとはお別れ。桟橋でリーダーとハイタッチをして船に乗り込みましたが、リーダーと離れる寂しさに、みんな号泣。神戸YMCA余島野外活動センターの皆さんやボランティア参加の皆さん、リーダー達に見送られながら、子どもたちは余島を後に。次第に小さくなっていく余島に向かって、子どもたちは手を振り続けていました。
よしまキャンプに参加することが決まった時、最初は嫌だったけど、実際にキャンプに来てみると友だちもできて楽しかったです。
リーダーがやさしく接してくれたのがうれしかったです。またいつか、この余島に自分がリーダーとして戻って来たいと思います。
台風のために遊ぶ時間が少なくなったのは悔しいけど、そのぶん、グループの中でいろんな話をすることができて楽しかったです。
原発事故の被災地域の子育て世帯を対象に、週末や長期休暇中に低線量の地域で過ごす機会を提供して、精神的なケアにつなげる支援を行うもの。福島大学災害復興研究所、福島県ユニセフ協会、福島県生協連が主催です。